Web認証のオプション機能
Web認証に関連するオプション機能を以下に示します。
- TTLフィルター
- HTTPセッションタイムアウト
- Web認証の上書きログイン機能
- Web認証のスヌーピングプロキシ機能
- Web認証のサーバー証明書と秘密鍵の変更
- 証明書要求と秘密鍵の作成
- 個別Web認証ページ
TTLフィルター
Web認証とゲートウェイ認証において、指定したTTL値のIPパケットを受信した場合のみ認証を可能とし、指定したTTL値以外の場合は認証を拒否できます。これにより、ネットワークの距離に応じて、接続を制限できます。TTLフィルターを有効にするには、web-authentication ttlコマンドを使用します。
HTTPセッションタイムアウト
Web認証でHTTPクライアント用に予約されたHTTPセッション数は制限されています。すべてのHTTPセッションが占有されている場合は、新しいHTTPクライアントがWeb認証を開始できません。
そこで、一定時間応答がないHTTPセッションを自動的に切断して解放することで、新しいHTTPクライアントがWeb認証を開始できるようにしています。
HTTPセッションのタイムアウトを設定するには、web-authentication http-session-timeoutコマンドを使用します。
Web認証の上書きログイン機能
認証済みクライアントから装置の認証ページにアクセスすると、通常は認証成功ページ(login-success-page)が表示されますが、認証成功ページではなくログインページ(login-page)を表示させて、ユーザー名の上書きログインが行えるように変更できます。
Web認証のユーザー名の上書きログインを有効にするには、web-authentication overwrite enableコマンドを使用します。
Web認証のスヌーピングプロキシ機能
認証クライアントが指定したプロキシポート番号を経由して任意のWebページを参照したときに、装置はリダイレクトを行わず、強制的に認証ページを表示できます。これにより、ユーザーに対して装置の認証ページのURLを通知する必要がなくなるため、認証ネットワークをスムーズに運用できます。
プロキシポート番号を経由して任意のWebページを参照したときに、強制的に認証ページを表示するには、web-authentication snooping proxy-portコマンドを使用します。
Web認証のサーバー証明書と秘密鍵の変更
Web認証のサーバー証明書と秘密鍵を変更する方法を以下に示します。
Web認証が有効な状態では、サーバー証明書と秘密鍵の削除、およびダウンロードはできません。
サーバー証明書と秘密鍵の両方をダウンロードすると、show ssl https-certificateコマンドとshow ssl https-private-keyコマンドに反映されます。片方のみダウンロードした状態では反映されません。
- 新しいサーバー証明書と秘密鍵を用意します。
- no web-authentication enableコマンドでWeb認証を無効にします。
- access-defender erase ssl-filesコマンドで、以前にダウンロードしたサーバー証明書と秘密鍵を削除します。
- copy {tftp: | flash:} https-certificateコマンド、copy {tftp: | flash:} https-private-keyコマンドで、TFTPまたはSDカードから新しいサーバー証明書と秘密鍵をダウンロードします。
- web-authentication enableコマンドでWeb認証を有効にします。
証明書要求と秘密鍵の作成
新しいサーバー証明書の作成には、装置で作成したCSR(証明書署名要求)と秘密鍵を利用することもできます。装置で作成したCSR(証明書署名要求)と秘密鍵をもとにサーバー証明書を作成する方法を以下に示します。
- ssl gencsr rsakeyコマンドでCSR(証明書署名要求)と秘密鍵を作成します。
- copy csr-certificate tftp:コマンド、copy csr-private-key tftp:コマンドで、TFTP経由でCSR(証明書署名要求)と秘密鍵を取り出します。
- 取り出したCSR(証明書署名要求)に認証局(CA)による署名を行い、サーバー証明書を作成します。
- 手順3で作成したサーバー証明書と、手順2で取り出した秘密鍵を、Web認証のサーバー証明書の変更手順に従って装置にダウンロードします。
個別Web認証ページ
個別Web認証ページを使用すると、指定したインターフェースに個別のWeb認証ページを適用できます。個別Web認証ページを使用する場合は、事前に個別Web認証ページを装置にダウンロードしてください。指定したIDの個別Web認証ページが存在しない場合は、「デフォルトWeb認証ページ」が適用されます。デフォルトWeb認証ページがユーザーによってカスタマイズされて装置にダウンロードされている場合は、「カスタマイズされたデフォルトWeb認証ページ」が適用されます。
個別Web認証ページIDは、1~30の範囲で指定できます。
個別Web認証ページは、NP2100の1.09.02以降、NP2000の1.09.01以降でサポートしています。
個別Web認証ページを適用するには、web-authentication interfaceコマンドを使用します。
個別Web認証ページを装置にダウンロードするには、copyコマンドでwebpagesパラメーターを使用し、個別Web認証ページIDを指定して実施します。
装置にダウンロードした個別Web認証ページを削除するには、access-defender eraseコマンドでwebpagesパラメーターを使用し、個別Web認証ページIDを指定して実施します。