APRESIAヘルパーライブラリーがネットワークの構築をお手伝い!

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ネットワークの構築にかかる困りごと・・・

ネットワークの構築を行う際には、機器の設定作業、設定後の妥当性チェックが必要です。この構築作業を実施する度に、設定作業と妥当性チェックの作業が繰り返されるため工数がN倍化されます。加えて、これらの作業を人手で実施する場合、人為的エラーが発生する可能性があります。

ネットワークの構築にかかる困りごとに悩む男性イメージ

当社でもネットワーク機器の製品開発において実施する評価試験の工数増大が課題となっておりました。そこで製品リリースのたびに繰り返される評価試験を自動化することで、評価試験全体での工数削減を実現しております。

この評価試験用の自動化ツールをお客様にもご活用いただけるように「APRESIAヘルパーライブラリ―」 として製品化しました。このツールを使っていただくことにより、お客様のネットワーク機器の設定作業、設定後の妥当性チェックの工数削減が期待できます。

APRESIAヘルパーライブラリーとは?

APRESIAヘルパーライブラリーは、ネットワーク機器の設定と妥当性チェックの自動化を支援するツールです。
ネットワーク設定変更作業の自動化により、以下のようなシーンで作業効率が向上すると考えられます。

機器新増設時の単体試験・対向試験
機器設置時の初期設定
ネットワークOSのバージョンアップ作業
機器・ネットワークOSの検証試験

ツールの構成メニューは、プログラムコード、データ、Excelファイルフォーマットがパッケージとなっています。

メニュー 内容
APRESIAヘルパーライブラリー
プログラム
自動化プログラム本体。
PythonベースのOSS/behave
専用ヘルパーライブラリー プログラム稼働用データファイル
試験共通項目参照用データライブラリー
テストスクリプト自動生成ツール
‘Scenario2Feature (S2F)’
Microsoft Excelベースの手順作成
フォーマット

使い方は、とてもシンプルです。
Scenario2Feature(S2F)ツールで作成したネットワーク機能の設定、試験手順書 / 試験項目からテストスクリプトを生成します。このテストスクリプトをAPRESIAヘルパーライブラリープログラムで実行させることにより、専用ヘルパーライブラリーのデータと連携して妥当性チェック試験が行われます。

試験のシナリオには、あらかじめ試験内容及び期待する結果(期待値)をパラメーターとして設定しておきます。試験結果が期待値と一致しているかをツール側で自動判定します。OKであれば次の試験ステップに移行するサイクルを繰り返していきます。

試験サイクルの一例として、上図に基本試験項目であるポートの遮断・接続を行う試験ケースを示します。
① ヘルパーライブラリー搭載パソコンから、測定器を制御して試験フレームを流します。
② 試験対象スイッチのポート接続・遮断によるフレームカウンターを読み取り、設定した期待値と照らし合わせて結果の妥当性チェックを行います。

試験対象スイッチの接続ポート一つ一つに対して、自動的に① ② の試験サイクルを繰り返し実行することで総合的に機器設定全体の妥当性をチェックします。

次に、サービスプロバイダー向けシャーシ型APREISAスイッチを使った場合の例ですが、センター局から一括で対向局側の装置のバージョンアップ作業を自動化して実行します。

ラインカード内に疎通している回線も安全に片系に切り替えながら、設定したシナリオ通りにバージョンアップ作業を自動的に実行することができます。長時間回線を止める必要も、回線切替時に局舎側と常時連絡を取り合いながら作業を行う手間の軽減も可能です。
上図は2台対向時の事例を示しておりますが、複数局舎の設定や、コンソールサーバー、踏み台サーバーを設定しつつ複数台同時進行で作業を行うことも可能です。

ツールを導入しての自動化メリット(弊社ケース)

弊社で実施していた評価試験を手動から自動に移行した際には、初期工数がかかり、結果的に移行時の作業工数はそれほど変わりませんでした。しかしながら、同じ試験を2回目以降実施した際には、手動試験時と比較して約6割の工数削減効果が認められました。試験結果確認、試験実行などの工程は、チェック漏れなどのヒューマンエラーも回避でき、工数削減以上の品質的な効果もありました。

※弊社で実施したケースに基づく工数削減イメージです。実際のケースによっては異なる結果となる場合もございます。

導入にあたってカギとなるのが手順書の作成です。
当社が開発した、Scenario2Feature(S2F)ツールは、「試験手順書をExcelで作成する」ことをそのまま継承しております。 Excelのセル内で試験メニューを選びつつ、必要なパラメータを入力することで、手順書を作る要領でテストスクリプトが出来上がります。

手順書ライクなエクセルファイルのフォーム
入力画面の一例です。GUIインターフェースにより容易に操作できます。

「ツールを導入しての自動化メリット」にて述べましたように自動化の初期作業時において追加工数がかかる部分ですが、この点を差し引いても、 2回目以降の工数削減やヒューマンエラー抑止など、総合的にメリットが得られるツールです。導入のご検討にあたり、ご質問等ございましたらお気軽にご相談ください。

APRESIAヘルパーライブラリーについてのお問い合わせは、お付き合いのある販売代理店もしくは、以下リンクより問合せフォームへご記入の上、当社宛ご連絡ください。