VLANトンネル/VLAN変換の構成例と設定例
VLANトンネル/VLAN変換を利用する場合の構成例と設定例を示します。
シンプルなVLANトンネルの構成例と設定例
シンプルなVLANトンネルの構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/1、ポート1/0/11、ポート1/0/31をトンネルポートに設定し、それぞれアクセスVLAN 101、102、103を登録しています。また、ポート1/0/69をトランクポートに設定し、VLAN 101、102、103を登録しています。ポート1/0/69のサービスVLANのTPIDは0x9100に設定しています。ここでは、sw1の設定例のみ示します。
シンプルなVLANトンネルの構成例
- VLAN 101からVLAN 103を作成します。
sw1# configure terminal sw1(config)# vlan 101-103 sw1(config-vlan)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/69をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 101からVLAN 103]を割り当てます。また、サービスVLANタグのTPIDを[0x9100]に設定します。
sw1(config)# interface port 1/0/69 sw1(config-if-port)# switchport mode trunk sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 101-103 sw1(config-if-port)# sw1(config-if-port)# dot1q tunneling ethertype 0x9100 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/1をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 101]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/1 sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel sw1(config-if-port)# switchport access vlan 101 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/11をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 102]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/11 sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel sw1(config-if-port)# switchport access vlan 102 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/31をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 103]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/31 sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel sw1(config-if-port)# switchport access vlan 103 sw1(config-if-port)# end sw1#
サービスVLANマッピングエントリーを使用する場合
サービスVLANマッピングエントリーを使用して、受信フレームのカスタマーVLANから受信するVLANを決定する方法の構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/1をトンネルポートに設定し、VLAN 10、20をタグなしVLANとして、VLAN 30をアクセスVLANとして登録しています。また、以下のサービスVLANマッピングエントリーを設定しています。
- 受信フレームのカスタマーVLANが2の場合、VLAN 10で受信
- 受信フレームのカスタマーVLANが3の場合、VLAN 20で受信
ポート1/0/2はトランクポートに設定し、VLAN 10、20、30を登録しています。
サービスVLANマッピングエントリーを使用する場合の構成例
- VLAN 10、20、30を作成します。
sw1# configure terminal sw1(config)# vlan 10,20,30 sw1(config-vlan)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/2をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20、30]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/2 sw1(config-if-port)# switchport mode trunk sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 10,20,30 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/1をトンネルポートとして設定し、タグなしVLANとして[VLAN 10、20]を割り当てます。また、アクセスVLANとして[VLAN
30]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/1 sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel sw1(config-if-port)# switchport hybrid allowed vlan untagged 10,20 sw1(config-if-port)# switchport access vlan 30 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/1で以下のサービスVLANマッピングエントリーを設定します。
受信フレームのカスタマーVLANが2の場合、VLAN 10で受信
受信フレームのカスタマーVLANが3の場合、VLAN 20で受信
sw1(config)# interface port 1/0/1 sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 2 dot1q-tunnel 10 sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 3 dot1q-tunnel 20 sw1(config-if-port)# end sw1#
VLANマッピングプロファイルを使用する場合
VLANマッピングプロファイルを使用して、受信フレームの任意の情報から受信するVLANを決定する方法の構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/3をトンネルポートに設定し、VLAN 10、20をタグなしVLANとして、VLAN 30をアクセスVLANとして登録しています。また、VLANマッピングプロファイル 1をプロファイルタイプipで作成し、以下のVLANマッピングルールを設定しています。
- ルール10、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.100/32の場合、VLAN 10で受信
- ルール20、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.200/32の場合、VLAN 20で受信
ポート1/0/4はトランクポートに設定し、VLAN 10、20、30を登録しています。
VLANマッピングプロファイルを使用する場合の構成例
- VLAN 10、20、30を作成します。
sw1# configure terminal sw1(config)# vlan 10,20,30 sw1(config-vlan)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/4をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20、30]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/4 sw1(config-if-port)# switchport mode trunk sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 10,20,30 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/3をトンネルポートとして設定し、タグなしVLANとして[VLAN 10、20]を割り当てます。また、アクセスVLANとして[VLAN
30]を割り当てます。
sw1(config)# interface port 1/0/3 sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel sw1(config-if-port)# switchport hybrid allowed vlan untagged 10,20 sw1(config-if-port)# switchport access vlan 30 sw1(config-if-port)# exit sw1(config)#
- VLANマッピングプロファイル 1をプロファイルタイプipで作成します。
sw1(config)# vlan mapping profile 1 type ip sw1(config-vlan-map)#
- VLANマッピングプロファイル 1で、以下のVLANマッピングルールを設定します。
ルール10、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.100/32の場合、VLAN 10で受信
ルール20、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.200/32の場合、VLAN 20で受信
sw1(config-vlan-map)# rule 10 match src-ip 10.1.1.100/32 dot1q-tunnel outer-vid 10 sw1(config-vlan-map)# rule 20 match src-ip 10.1.1.200/32 dot1q-tunnel outer-vid 20 sw1(config-vlan-map)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/3にVLANマッピングプロファイル 1を適用します。
sw1(config)# interface port 1/0/3 sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping profile 1 sw1(config-if-port)# end sw1#
VLAN変換の構成例と設定例
サービスVLANタグのVLAN変換を使用して、双方向のVLAN変換を実施する構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/5と1/0/6をトランクポートに設定し、VLAN 10、20を登録しています。また、ポート1/0/5で以下のVLAN変換エントリーを設定しています。
- 装置外のサービスVLAN 1001と、装置内のサービスVLAN 10を双方向にVLAN変換
- 装置外のサービスVLAN 1002と、装置内のサービスVLAN 20を双方向にVLAN変換
VLAN変換の構成例
- VLAN 10、20を作成します。
sw1# configure terminal sw1(config)# vlan 10,20 sw1(config-vlan)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/5と1/0/6をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20]を割り当てます。
sw1(config)# interface range port 1/0/5-6 sw1(config-if-port-range)# switchport mode trunk sw1(config-if-port-range)# switchport trunk allowed vlan 10,20 sw1(config-if-port-range)# exit sw1(config)#
- ポート1/0/5で以下のVLAN変換エントリーを設定します。
装置外のサービスVLAN 1001と、装置内のサービスVLAN 10を双方向にVLAN変換
装置外のサービスVLAN 1002と、装置内のサービスVLAN 20を双方向にVLAN変換
sw1(config)# interface port 1/0/5 sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 1001 resultant-vlan 10 sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 1002 resultant-vlan 20 sw1(config-if-port)# end sw1#